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執筆者の写真おぐ先生(小倉 丘礼)

放課後デイのコンセプト設計は?求められる施設を作るための条件とは


放課後デイのコンセプト

一般的な放課後等デイサービスは全国に14,000施設以上展開されているため、親御さんは施設を比較する要素として、「どのようなコンセプトを掲げているのか?」という点に着目しています。一般放課後デイは競合が乱立していることもあり、コンセプト設計がおろそかになっていると生き残っていくのは困難になっていくでしょう。では、どのようにコンセプトを設計していけばよいのでしょうか。


今回は、放課後等デイサービスのサービス形態である一般的な放課後等デイサービス(以下一般放課後デイ)と重症心身障害児向けの放課後等デイサービス(以下重心放課後デイ)のコンセプトについて、フランチャイズ本部を運営する放課後デイGrannyが経営者の疑問に答えていく形式の動画を解説します。


目次

1.放課後等デイサービスのコンセプト設計をどう決める?

2.コンセプト設計がないとどうなってしまうのか

3.フランチャイズ本部とオーナーの関係性

4.テレビゲームは療育になるのか

5.親御さんが放課後デイに期待していること

6.放課後デイに社会貢献性は必要か

7.まとめ

1.放課後等デイサービスのコンセプト設計をどう決める?

サービス業に流行り廃りがあるように、放課後デイのコンセプトも時代の流行や廃りに影響されるため、親御さんのニーズを敏感に察知することが大事です。一般放課後デイでは、発達障害や学習障害のお子さんの療育をするというコンセプトがさらに細分化されなければならない状況になっています。コンセプトは運動・学習・音楽などオーナーの想いを自由に反映できますが、その想いと合わせたコンセプトが明確化されていることが重要です。オーナーの想いやスタッフに理想を追求する姿勢が見えるかは、私たちが思う以上に親御さんは厳しい目でチェックしています。


例えば、「うちの施設に来てくれたお子さんに運動療育を提供します。その結果お子さんにこんな風になってほしいんです!」という、具体的なお子さんの将来像を描かせられるような事業所にしないといけないと私は感じています。なんとなくでは親御さんに想いは伝わりません。


重心放課後デイでは、重心のために何でもするという、重心のお子さんを療育できることがコンセプトとなっています。施設に通って何をするかは一人ひとり異なってくるため、特殊なコンセプトを持つことよりも重心向けであることがコンセプトになります。


児童福祉法が定める放課後デイの役割は、「学校の放課後や休暇を利用し、日常的な機能を訓練し成長させること」が目的です。目的に沿っていない事業所はどれだけコンセプトを求めても淘汰されていくので要注意です。


2.コンセプト設計がないとどうなってしまうのか

放課後デイのコンセプト

一般放課後デイで何も特徴がなく、ただお子さんを預かる託児所のような施設も中にはあります。そのような施設では放任的に遊ばせたり、テレビゲームをしていたりするようです。ところが、児童福祉法が定める放課後デイの役割は、「学校の放課後や休暇を利用し、日常的な機能を訓練し成長させること」が目的です。


では預かるだけでその目的は達成できるのでしょうか。いいえ、ただ預かるだけではお子さんの成長には繋がらず、放課後デイとしての役割を果たせてはいません。たしかにビジネスとしては預かるだけでも成り立っているかもしれませんが、本来国が目指している放課後デイの役割は果たせていないため、ゆくゆくは淘汰されていくでしょう。


3.フランチャイズ本部とオーナーの関係性

放課後デイのコンセプト

放課後等デイサービスをフランチャイズでやる場合、まず最初の選択肢として一般放課後デイと重心放課後デイの2択があります。そのため重心放課後デイGrannyを選ぶ時点で、高いハードルを越えた覚悟のあるオーナーさんがほとんどです。社会貢献や重心のお子さんを見守りたいという使命感に溢れている方ばかりです。そのため、弊社では放課後デイの運営に本気の方ばかりなので、意思疎通が取りやすいため非常にやりやすくさせていただいています。


一般放課後デイを見てみると、放課後デイは国から保証された福祉事業のため儲かりやすいという点から、お金もうけが目的になっているオーナーさんがいると耳にします。そのため、FC本部と加盟店オーナーさんの意思疎通や関係性の構築が難しい場面があるようです。もちろんビジネスなので儲かるかどうかは大事な部分ではありますが、お金だけでは社会的な役割を果たせないのが現実で、淘汰される要因となっているでしょう。


4.テレビゲームは療育になるのか

一部の一般放課後デイではテレビゲームで遊ばせている施設もあるようですが、私の主観で言うとテレビゲームは療育とは言えません。テレビゲームをやることでどのような療育となり、どのような成長につながるかを言語化できるのなら良いと思います。前述したように放課後デイの役割は、「日常的な機能を訓練し成長させること」であるため、仮にゲームが療育に使えるとなると、そもそも放課後デイが不必要になってしまいます。


5.親御さんが放課後デイに期待していること

放課後デイのコンセプト

今までの記事でも述べてきましたが、親御さんは子どもの成長という成果を期待しています。成長の過程を職員と親御さんで一緒に描くことができる環境をつくり、それぞれのお子さんに合った療育を実現できる施設づくりを追求していく必要があります。


6.放課後デイに社会貢献性は必要か

福祉事業ということもあって社会貢献を意識する方が多いと思いますが、放課後デイでは社会貢献を求めるよりかは、結果的に社会貢献に繋がればという姿勢で取り組んでいくと良いでしょう。Granny重心放課後デイでは、フランチャイズ展開を進めることで重心のお子さんも社会の一員であるということを当たり前の社会にしていき、障害への理解を感じてもらうきっかけをつくることが本部の使命だと信じています。このような活動が社会貢献に繋がっていくと嬉しいです。


7.まとめ

放課後デイのコンセプト

今回は放課後等デイサービスのコンセプトについて紹介しました。コンセプト設計が曖昧なまま運営をしてしまうと、今後の社会ニーズの変化や法改正によって放課後デイサービスとして事業が成り立たなくなる恐れもあります。コンセプトのもととなる児童福祉法をしっかりと理解し、自分たちの使命を果たし社会に貢献できるコンセプトを作ることが大切です。



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